日記 2025/10/05

日本の伝統~屋根瓦修繕の現場より~

現在、当館では屋根瓦の大規模修繕を行っています。
瓦は耐久年数は長いですが、大棟といった構造
(漆喰部分や下地部分を含む)のメンテナンスが必要となってきます。
工事期間中は玄関前に足場等の設置があり、ご不便をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。


今回の修繕は、国内でも年に数軒といった規模だそうです。
瓦を一枚一枚を手で葺き、角度や重なりを微調整する作業は、まさに芸術。
ご来館の機会があれば、ぜひ瓦屋根の建築とそこに息づく職人の技術をじっくりと眺めてみてください。

日本の伝統建築を見上げると、そこには美しく並ぶ瓦屋根が広がっています。
瓦は単なる屋根材ではなく、1400年以上にわたり日本の建築を厳しい自然環境から守り続けてきた文化と技術の結晶。
その美しさと機能性は、世界でも類を見ないほどの完成度を誇ります。
伝統を未来へとつなぐ技術をお楽しみいただければ幸いです。

《瓦(かわら》

紀州瓦を使用。和歌山県を中心に生産されるこの瓦は、耐久性・美しさ・職人技の三拍子が揃っています。
焼き締めによって強度を高め、深みのある色合いと滑らかな質感が特徴です。
《瓦の6つの特性》
耐水性:雨の多い日本の気候において、瓦は水を通さず、建物内部をしっかり守ります。
耐寒性:寒冷地でも割れにくく凍結による劣化を防ぎます。
耐久性:数十年、場合によっては100年以上もつこともあり。
断熱性:夏は涼しく冬は暖かく。瓦の厚みと素材が快適な環境を保ちます。
経済性:長期的に見ればコストパフォーマンスが高い。
安全性:火災に強い。

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